第15回:「シリコンアイランド九州」


 シリコンアイランド九州、そんな言葉を聞いたことがありませんか?
今回はそのシリコンアイランド九州について調べてきました。
 ことの発端はインターネットを眺めていて、「シリコンシーベルト」という言
葉を見つけたことでした。シリコンバレー(谷)対して、シーベルト(海)
という対比が面白く、興味を持ちました。


 http://www.ist.or.jp/lsi/ を参照願います。
「福岡県に集積するLSI設計開発の知的集積、産業集積を核に、アジア(韓国、九州、台湾、シンガポール等を結ぶ半導体生産のベルト地帯)地域の中核となる設計開発拠点をめざします。」(同ホームページより)とのことで、国内ではなく、海外までを含んだ構想になっている点に関心しました。
 そこで、今回、官庁を主体に取材に行ってきました。
 まずは、シリコンシーベルトの(図面で見ると)北端、北九州市役所におじゃましてきました。
 「シリコンシーベルトについて知りたいのですが。。。」と、市役所内をうろうろ。シーベルトについて知っている市役所の方にたどり着いて、「県の構想です。」とのこと。そういえば、ホームページに「シリコンシーベルト福岡」と書いてあった。電話で確認してからくればよかったかな?と反省。しかし、ころんでもただでは起きない。

●「北九州市は歴史的に韓国との交流がある。」との情報。韓国と言えば半導体の勇、Samsung。サムソンと共同で何かをやるにはいい場所だと感じました。(ちなみにサムソンにも見学にに行ったことがあるのですが、敷地内に福利厚生施設として、何レーンもあるボーリング場がありました。これには、びっくり。)
●北九州学術研究都市が、現在、拡充中。
九州工業大学(国立)、北九州市立大学(公立)、早稲田大学(私立)、福岡大学の各大学の大学院大学が一箇所に集結。さらに、海外の研究所である英国クランフィールド大学北九州研究所、GMD-JAPAN研究所(ドイツ国立情報研究所)などがあることが判明。ロボット研究、脳情報研究に特色。
「何か、面白いことが起こる。」との予感を残し、新幹線に飛び乗って福岡県庁へ。

 福岡県庁内では、シリコンシーベルトの担当者の方に、容易にたどりつけました。
「シリコンシーベルト福岡」のポイントは、以下の内容であると理解しました。
●(システム)LSI設計に特化
●人材育成を重視。「福岡システムLSIカレッジ」:「拠点作りには、高度な設計人材の育成が不可欠」という認識から設立。(同パンフレットより引用)校長先生は、九州大学 教授 安浦先生。
講師陣リストには、九州大学、九州工業大学、福岡大学など、主として九州地区の大学の先生方が約30名登録。企業からは約15名が登録。
●「50テーマ/年の産学官研究開発プロジェクトを実施」
●「50ヵ年間で500ベンチャー起業を創出」:500という数字は現実としては厳しいとのことでしたが、意気込みを感じました。
 また、海外との連携については、スタートしたところという印象でした。

 さらに、福岡県のバイオ構想についてもお伺いしてきました。
「福岡バイオバレー」(バイオ産業の拠点化を目指して。)というパンフレットには、「福岡県では、県南の中核都市である久留米市を中心にバイオ技術を核とした新産業の創出や関連企業、研究機関の一大集積−バイオクラスターの形成−を推進します。」とのこと。代表的研究機関は、九州大学、久留米大学医学部、工業技術センター生物食品研究所があるとのこと。
 
 手前味噌ですが、「特許情報を通じ産学連携の触媒となる」ことを理念とし、「半導体、ナノテクノロジ、バイオおよびそれらの融合領域を主対象」するセルボニクスにとっては、絶好の活動場所かもしれないと感じた次第です。

 次に、国の機関である、九州経済産業局にお伺いして、「九州シリコンクラスター計画」についてお聞きしてきました。
「世界に通じる半導体テクノロジーを九州から」「九州の潜在能力である半導体技術を軸に、広域での産、学、官連携を積極的に推進することで連鎖的に膨らんでいくイノベーションの波を起こそうとするものです。」(同パンフレットより引用)
特徴は
●沖縄、九州全体を含む計画
●設計だけではなくプロセスをも含む広範囲な活動
です。アクティビティの母体として、「九州半導体イノベーション協議会」が設置されています。

発展戦略としては
(1)最先端システムLSI設計
(2)先導的製造プロセス、装置技術開発
(3)先端半導体技術開発の強化と新産業分野への移転、波及
(4)中国市場をターゲットにした「装置、部材産業」の高度化
(5)戦略的企業誘致と先進的地域産業ビジネスモデルの構築
(6)大学を核とした人材育成、産学官ネットワーク化
が上げられています。(同パンフレットより引用)
 これらのなかで、個別の話としては、「中国」を意識していること。
および、システムインパッケージのための実装(Jisso)技術開発に強い印象を持ちました。中国の攻勢から、国内市場をいかに守るかという話ではなく、逆に中国に攻め入る(販路開拓)という積極的なものだからです。また、実装という言葉を使わずに、Jissoという言葉を使う。従来の実装という枠組みを超えたものを目指しているという印象を持ちました。

以上です。機会があれば、また、取材を続けたいと思っています。

謝辞:取材に応じていただいた北九州市役所、福岡県庁、九州経済産業局の方々に感謝します。

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  探検隊長より

九州に進出したい。拠点を持てれば。というのが素直な感想です。
地域全体として、これだけ半導体に熱い場所は、日本にはないかもしれない。
これにセルボニクスという触媒を振りかけたら、面白いことにならないかな。
というのが手前味噌な感想です。


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"T.Yamada" <toyamada@cerbonics.com>まで、いただけましたら幸いです。