第23回:「EL技術開発」
EL(エレクトロルミネッセンス)パネルは蛍光体に電圧を印加することによ
り発光する面光源です。今回は、このEL技術開発について、当社の調査データを
もとに探検します。
データトップは
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/index.htm
です。
ここで、まず、権利者別集計優先年表示(技術起源年別表示)を見ます。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/htm/AN_pri_year/ROOT_st.html
このデータをみると、注目している技術分野におけるプレイヤーが一目でわかります。
また、関連企業群も明確になります。 これを見ると250を超える企業群が開発競争を繰り広げていることがわかります。このままでは、件数が多すぎますので、過去20年間の成立件数の多い企業を見ていきたいと思います。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/EL_AN_ROOT_st.pdf
に上位企業の、推移を図示しています。ここで横軸は技術起源年、縦軸は特許件数です。
米国特許の場合、日本企業よりも(当然ですが)欧米企業の活動が顕著ですが、この分野では、日本企業の活躍が目立ちます。
Sharp
TDK
NEC
Durel
Eastman
Idemitsu Kosan
Sanyo
Matsushita Nippondenso
Semiconductor Energy Lab
Pioneer
Toyo Ink
といった企業群です。
ここで、SharpとTDKが特徴ある動きをしています。
Sharpは技術起源が80年代にあるものが主力であるのに対して、TDKでは90年代に入ってから急伸しています。
これらの特許の内容を把握するために、有機ELとそれ以外に分類してみました。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/htm/sharp_vs_TDK/ROOT_st.html
これから、特許的に見た時、sharpの主力は有機EL以外(薄膜EL)であるのに対して、TDKでは有機ELに注力していることが分かります。
次に、技術の裾野(辺境?)を探検してみたいと思います。
学際や技術の領海分野で新しい動きが始まるということを考えると、重要な探検テーマであると考えます。
筆頭米国分類優先年表示をご覧ください。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/htm/CCL3_pri_year/ROOT_st.html
このデータをパソコンに取り込んで、総件数でソートします。
件数の裾野を見ると、
349 LIQUID CRYSTAL CELLS ELEMENTS AND SYSTEMS .(液晶セル、要素およびシステム。)
が目を引きます。ELと液晶はライバル技術であって、なぜ、この分類に入るEL特許があるのか興味が持たれます。
その部分の特許リストを見ます。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/EL/htm/CCL3_pri_year/ccl_349.html
●4,580,877( April 8, 1986 )
Title:Combined display panel of liquid crystal display and electroluminescent
display.
●5,504,599( April 2, 1996 )
Title:Liquid crystal display device having an EL light source in a non-display
region or a region besides a display picture element.
●6,456,342( September 24, 2002 )
Title:LCD device having a noise-shield layer directly between LCD and EL
panel.
という具合に、LCD光源としてELパネルを用いるものが検討されていたことが分かります。確かに、ノートPCなどではバックライトが必要であるために消費電力が大きいという欠点があり、これを改善するものとして有効である考えられていたと思われます。
(私ごとですが、ELバックライトのついたWindowsCE機を持っていたのを思い出しました。画面が暗く、結局はあまり使わなかったような記憶があります。)
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探検隊長より
今回のEL技術開発探検によって、技術戦略の一端を垣間見たような気がします。
発明者数などで集計すると、さらに戦力分析などができるのですが、あまりにも
生々しいデータが出てきますので、今回は割愛させていただいています。
ご感想、ご要望などありましたら、
"T.Yamada" <toyamada@cerbonics.com>まで、いただけましたら幸いです。