第26回:「島津製作所の米国特許」


 今回は、ノーベル田中さんの出現で一躍脚光を浴びている島津製作所の米国特
許を見ていきます。


データ入り口は、
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/
です。
 まず、権利者別分類集計を見ていきます。
計測器メーカーという特質からか、他社との共有特許が多く見られます。
いくつかを、チェックしていきたいと思います。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/AN_pri_year/ROOT_st.html
●Kanebo Ltd:
Number(Issue):6,322,887( November 27, 2001 )
Title:Spontaneously degradable fibers and goods made thereof.
●Kuraray Co. Ltd
Number(Issue):6,033,223( March 7, 2000 )
Title:Method of polymerizing photo-polymerizable composition for dental
use and dental light-curing apparatus for use therewith.
歯の治療の際に用いる装置のようです。
●Mitsubishi
Number(Issue):5,481,585( January 2, 1996 )
Title:Rotary cathode x-ray tube equipment.
X線CT装置に関係する特許のようです。
●Sharp
Number(Issue):6,330,303( December 11, 2001 )
Title:X-ray imaging apparatus.
タイトル:X線撮像装置。
●The Institute of Physical and Chemical Research:(理化学研究所)
Number(Issue):6,120,667( September 19, 2000 )
Title:Multi-capillary electrophoresis apparatus.
タイトル:マルチ・キャピラリー電気泳動法装置。
などがあります。

 次に、筆頭米国分類を見ることで、主たる開発技術を調べましょう。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/CCL3_pri_year/ROOT_st.html
ここで、過去20年の特許件数の内、上位3つの筆頭米国主分類をピックアップします。
●356(OPTICS(オプティックス:))
多くの分光分析器関係の特許があります。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/CCL3_pri_year/ccl_356.html
新しいところでは、
6,417,920 Particle size analyzer based on laser diffraction method.
レーザー回折方法に基づく粒径アナライザ。
のような特許が複数成立しています。
●250(RADIANT ENERGY .(放射エネルギー。))
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/CCL3_pri_year/ccl_250.html
質量分析器に関する多くの特許があります。
●378(X-RAY OR GAMMA RAY SYSTEMS OR DEVICES .
(X線またはガンマ線システムまたはデバイス。))
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/CCL3_pri_year/ccl_378.html
ここでは、X線CTを始めとする、X線を用いた機器関連特許があります。

 次に発明者別分類集計から、発明人口を調べていきます。
ここで(筆頭)発明人口とは、過去20年間に成立した特許に(筆頭)発明者として、名前が記載されている技術者の数を指しています。
発明人口は、約600人。このうち、20以上の米国特許に発明者として記載されている技術者は2名です。筆頭発明人口は、約300人です。

次にクレーム数解析のデータを見ていくことにします。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Shimadzu/htm/claim_num_ALL/ROOT_st.html
横軸が、技術起源年、縦軸がひとつの特許に含まれる請求項の数を示します。
 特許マップを作成して特許対策を行い始めると、特許1件あたりのクレーム数が増大します。逆に、特許1件あたりのクレーム数をみると、特許対策の傾向を推定することができます。
 これから、ほとんどの米国特許の請求項数が20以下であることがわかります。
最も多いのは、請求項数が6から10、次に、1から5と続きます。

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  探検隊長より

今回、島津製作所の米国特許を見ていきましたが、実はあまり気が進む調査で
はありませんでした。というのは、
科学ジャーナリスト 馬場 錬成氏による知財戦略で勝つ
第3回「ノーベル賞の業績を生かせなかった島津製作所の特許戦略」
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/colCh.cfm?i=t_baba03
という記事を読んでおり、米国特許調査を行うと、「お祝いムードに水を差すの
では」と危惧したからです。今回、それを裏付けてしまった格好になっています。
 しかしながら翻ってみると、特許件数というノルマを課されることなく、じっ
くりと取り組めたからこそ、本質的な仕事ができたのではないだろうかと感じています。
 米国ベンチャーでは、数人のスタープレイヤーがおり、彼らの特許だけ!が(結果的に)
徹底的に特許対策をされ強化されます。米国特許というめがねを通
して、見るとそれらが浮き彫りになります。
 島津製作所には、まだまだ多くの知恵の種があるようです。これらが、「米国
ベンチャー的に特許武装される」ことを期待してやみません。


ご感想、ご要望などありましたら、
"T.Yamada" <toyamada@cerbonics.com>まで、いただけましたら幸いです。