第27回:「SONY vs Matsushita:半導体製造プロセス」
セルボニクスでは、半導体製造プロセス関連特許シリーズとして、主要各社の
半導体プロセス関連特許過去20年の分類を行っています。今回はその中から特に
SONYとMatsushitaの半導体製造プロセス特許について対比させながら見ていき
たいと思います。
ご存知のように、SONYとMatsushitaは日本を代表する民生機器メーカーであり、
ともに半導体製造ラインを自社所有しています。また、両社ともに、「知恵を
LSIに載せていく」というコンセプトを持っています。
データ入り口は
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/SONY_CCL438/index.htm
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/Matsushita_CCL438/index.htm
です。
まず、筆頭米国分類438の推移を見ていきます。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/SONY_vs_Matsushita_CCL438_tanken/SONY_vs_Matsushita_CCL3.pdf
ここで、右側グラフは横軸が成立年、縦軸が特許件数です。左側グラフは横軸が
技術起源年(優先年)、縦軸が特許件数です。このグラフから見えてくるのはま
さに「デッドヒート」ではないでしょうか? 違いは、技術起源年表示でSONYの
1991年から1993年が特に大きいことでしょうか?この年に生まれたどういう特許
をSONYは強化しようとしているのでしょうか?
それを見るために、筆頭米国分類サブクラスのなかで件数の多いものからピッ
クアップしてみます。
●438/695
Simultaneous etching and coating.(同時エッチングおよびコーティング。)
技術起源1991年
5,211,790 Dry etching method by sulfur conditioning.
5,268,070 Dry etching method.
5,320,708 Dry etching method.
5,354,421 Dry etching method. 。
5,370,769 Dry etching method of GaAs.
GaAs関係のドライエッチングでしょうか。
●438/396
Stacked capacitor.(スタックされたコンデンサ。)
技術起源年1991年
5,248,629 Process for fabricating capacitor for semiconductor storage
device.
5,346,843 Method of manufacturing a semiconductor device having a memory
cell and peripheral circuit including forming a first electrode for the
capacitor.
5,518,946 Process for fabricating capacitors in dynamic RAM.
5,518,947 Method of forming a semiconductor memory device having silicon
nitride overlying only in peripheral circuit area.
DRAM用コンデンサの特許です。PS2に搭載されているグラフィックチップに関連
しているのかもしれません。
次に発明人口に注目して比較してみます。
半導体製造プロセス関係米国特許(米国分類438)に過去20年間に1度でも
発明者として名前が記載されたことのある技術者の数=発明人口は、
SONYが484人に対して、Matsushitaは873人となっています。
その推移をみるために、各技術起源年で集計してみました。
http://www.cerbonics.net/~semi/PAY/SONY_vs_Matsushita_CCL438_tanken/SONY_vs_Matsushita_CCL3_inv_analysis.pdf
ここで、横軸は技術起源年、縦軸は、その年を技術起源年とする特許の発明人口
を示しています。この数字は、その時期における開発エンジニアを規模を反映し
ていると考えています。なお、2000年あたりから、急激に減っているように
見えますが、これは、そのころの特許が未だ成立していないからだとお考えくだ
さい。1996年1997年にMatsushitaの発明人口が200人に迫ろうとして
いるのが印象的です。
(免責:無断転載をお断りします。会社内、知人間でのご転送は当社の宣伝にもなりますので、ご自由に行っていただいて構いません。)
探検隊長より
技術はライバルがいてこそ進歩する。そんな気がします。
10年後に、このグラフを再度書いてみたいと感じています。
半導体プロセスエンジニアのみなさま、元気を出して頑張りましょう!
ご感想、ご要望などありましたら、
"T.Yamada" <toyamada@cerbonics.com>まで、いただけましたら幸いです。